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| 伊勢物語は、在原業平(825-880)をモデルとした(といわれている)短編物語集です。和歌とそれにまつわるエピソードからなる「歌物語」で、計125段の短いお話がおさめられています。平安時代前期に作られました。 伊勢物語に登場するエピソードは、ほとんどが恋愛物語です。元服したての男の若い恋にはじまって、おさななじみの男女、身分の高い女性との禁断の恋、愛する人を失った悲しみ、秋風が吹き出した頃の微妙な関係など、時代をこえて人の心に訴えかける恋のドラマが多数おさめられています。心情ゆたかな和歌と、散文によるストーリー描写とのたくみなくみあわせが、のちの『源氏物語』などへと受け継がれていきました。 恋のお話ばかりでなく、四季を楽しむ心(惟喬親王と雪月花)や旅の心(東下り)を描いたエピソードも有名です。 伊勢物語は、これまでにもっとも親しまれてきた古典文学作品のひとつです。例えば絵画や調度・工芸品のデザインとして、伊勢物語の有名なシーンが描かれるなど、あらゆるジャンルの日本文化の基礎となりました。また、和歌・能などに引用されるだけでなく、江戸時代にはパロディ小説も登場するなど、庶民にも広くおなじみの古典だったことがわかります。 |
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