京都大学附属図書館創立百周年記念公開展示会図録



      展示会の概要         <奈良絵本中心に展示>
                      実際の展示作品は、親しみやすさを考え、
<経過>                 美しく彩色されたいわゆる「奈良絵本」を
 京都大学附属図書館では、毎年、所蔵資  中心に87点を選び、そのいくつかについ
料を中心とした公開展示会を開催してきま  ては、全挿図(100枚以上)をカラー写真
した。今年度は、附属図書館が創立百周年  のパネルにしました。『きふね』は総合人
を迎えるということもあり、その記念行事  間学部で新しく見つかった奈良絵本です。
の一つとして、「お伽草子」をとりあげ、
11月29日の記念式典の前後14日間にわた   <特別展示、参考展示>
って開催することになりました。そして    幸若舞曲の奈良絵本2点を特別に展示し
1999年5月13日にワーキンググループを   ました。とくに『しつか』(文学部所蔵)
発足させ、具体的な準備を開始しました。  は初めて見出され展示されるものです。ま
 この記念展示会の担当は情報サービス課  た記念講演のテーマである『弁慶物語』に
とし、総務課、情報管理課からも担当者を  ちなんで、その挿図を大型パネルにすると
選び、主査は情報サービス課の専門員が当  ともに、弁慶関連の作品を展示しました。
たることにしました。また、附属図書館の  その中には、弁慶が実在したことを示す唯
研究開発室室員の木田章義教授(文学研究  一の歴史資料といわれる『吾妻鏡』もあり
科)にお願いし、専門分野の協力者として、 ます。
文学研究科国語学国文学専修の大学院生2
名の推薦をいただきました。以後、前記2  <電子展示>
名の大学院生に新たに2名の大学院生を加   京都大学附属図書館では、貴重書を電子
え、ワーキンググループの会議を定期的に  化し、電子図書館(http://edb.
開催し、準備をすすめてきました。(担当  kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/index.html)
者の氏名は別項)             で公開し、いつでも・どこでも・だれでも
                     見ることができるようにと努力しています。
<「京都大学所蔵お伽草子目録」の作成>  せっかくの機会ですので、展示会場に電子図
 今回の展示会にはいくつかの特色があり  書館用の端末を置いて、これらを見ていただ
ます。                  きます。絵巻を連続的に巻物として画像にす
 まず第1に、京都大学におけるお伽草子  る工夫もあります。
の所蔵を調査し、「京都大学所蔵お伽草子  <白描画に着彩>
目録」を作成しました。お伽草子は、現在   『御伽文庫』二十三編のうち、いくつか
400種以上の存在が確認されていますが、   の作品について現代的感覚で彩色をほどこ
この目録は90種、136点を収録しています。  し、新しいお伽草子の世界を現出させまし
その中には「緑弥生」のような新出作品が  た。題して「お伽草子で遊ぶ」。着彩は、
あります。今回の作業において準拠した   パソコンや水彩、クレヨンなど。11月27
「増訂室町時代物語類現存本簡明目録」の  日(土)、28日(日)の両日は、パソコン
所蔵に記されていないものもいくつか発見  2台を置いて、子どもたちに「ぬりえ」を
されました。               試みてもらう企画もあります。

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