京都大学附属図書館所蔵 貴重書 『四十二の物あらそひ』 [image 001] (一般貴重書・975910・04-40/シ/1貴別)



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 附図 4-40||シ||1貴別 <975910> 1軸 写本 製作年,製作者,書写者不詳 巻子 花菱模様千草色後補布表紙 本文料紙:斐紙 34.0cm 無辺界 内外題なし 本文:漢字交り平仮名文 彩色絵巻(奈良絵本) 前半を欠く

 四十二首の和歌を中心に構成される擬歌合物。本作品には絵巻・奈良絵本・刊本の類が多数存在し、各々歌の配列や本文に少しずつ異同がある。本書は前半を欠き、後半二十二首のみを有する。歌の順序は、最古の伝本とされる赤木文庫蔵室町後期写本(物語大成6に翻刻)に、一首を除いて一致し、古態を保つものと思われる。本文も同写本に比較的近いが、詠者の名を欠くことが多い。歌仙絵風の詠者の像やそれぞれの歌の主題を絵画化し、その余白に本文を散らし書きしている。
 以下、前半部を他本により補って梗概を記す。奈良の帝の御時、二月の花盛りに、帝は東宮の御所に赴いて、春秋の優劣を尋ねる。それをきっかけに、鶯と時鳥、暁の恋と夕の思いなど、二つのものの優劣を歌で定める、四十二番の物争いが始まった。帝・東宮をはじめとして、廷臣・女房たちが次々と詠じてゆき、やがて院や女院も参加して、座はいよいよ盛り上がる。物争いが終わった後も、酒宴・管絃が夜明けまで続いた。

(京都大学附属図書館創立百周年記念公開展示会図録より)


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