平成12年度公開展示会図録

連歌の芽生え

 古来、連歌の起源については記紀歌謡に収録される日本武(ヤマトタケル)尊と秉燭(ヒトモシ)人の唱和やそれより以前の伊弉諾(イザナギ)、伊弉冉(イザナミ)の唱和にまでさかのぼる説まである。現在では短歌形式の一首を五・七・五と七・七の二句に分け、複数の作者によって(後の独吟形式は別として)連ねられた歌の形をとっているものからを連歌とみるのが一般的になっている。すなわち『萬葉集』巻八に収録された尼と大伴家持の唱和をその起源とするものである。
 第三勅撰集『拾遺和歌集』(平安時代)に連歌六首がまとまって収録され、第五勅撰集『金葉和歌集』(鎌倉時代)には初めて連歌の部立てがあらわれるのをみればしだいに人気が高まっていったことを見て取ることができよう。さらに源俊頼の歌論書『俊頼髄脳』(無名抄)にみえる連歌論からも初期の単なる即興的な問答歌から付合の様式にまで意識が及ぶようになっていることがうかがえる。
 短連歌は徐々に長さを増し、百韻形式の出現、詩の内的充実とともに専門の連歌師が生まれ、連歌壇を形成していくまでに至る。

収録資料一覧

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〔一〕日本書紀 〔二〕釋日本紀 〔三〕萬葉集 〔四〕拾遺和歌集

〔五〕金葉和歌集 〔六〕無名抄




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