をクリックすると、学内や全国の大学図書館での所蔵がわかります。



白鯨
ハーマン・メルヴィル ; 阿部知二訳 (岩波文庫(全3冊))

学内の冊子のあるところ 一九世紀前半、アメリカは捕鯨王国で、「鯨学」という文化さえ存在した。イシュメルが乗り組んだ捕鯨船は、エイハブ船長の白鯨(「モービー・ディック」)退治に巻き込まれて、沈没する。白鯨とは何だったのか? 「世界十大小説」に挙げたモームは、鯨学の部分は飛ばして読めと言うが。(中村紘一)


ハックルベリー・フィンの冒険
マーク・トウェイン ; 西田実訳 (岩波文庫(上・下))

学内の冊子のあるところ 浮浪児ハックは、逃亡奴隷ジムとともに、筏でミズリー州からミシシッピ川を下る冒険をする。ジムを逃亡させるためには法を破る決心をし、家同士の〈宿恨〉の悪を目撃しながらも、ハックは、とうとうと流れる川での自由な生活に魅せられて、もはや文明社会に帰ることはできない。(中村紘一)


金色の盃
ヘンリー・ジェイムズ ; 青木次生訳 (講談社文芸文庫)

全国の冊子のあるところ 父の再婚相手と夫との不倫を知ったマギーは、今では二人ともそれぞれ誠実に生きている現実にもかかわらず、愛と結婚についての〈苦悩と贖罪と救済〉という途方もない妄想の世界を築き上げる――まるで、瑕物の水晶の盃に施された金色のメッキのように。訳者解説は必読。(中村紘一)


エイジ・オブ・イノセンス
イーディス・ウォートン ; 大社淑子訳 (新潮文庫)

全国の冊子のあるところ 一八七○年代のニューヨーク上流社会の風俗小説としては秀逸で、かつ読みやすい。青年法律家ニューランド・アーチャーと二人の女性との交渉を描く。題名(「無垢の時代」の意)は映画化されたときのタイトルだが、出典は何か? 華麗な映画をビデオで見てから読むのもよい。(中村紘一)


偉大なるギャツビー
F・スコット・フィッツジェラルド ; 野崎孝訳 (新潮文庫)

全国の冊子のあるところ フィッツジェラルドは二〇世紀最大の通俗小説家である。人気作家だったおかげで、読者の心をつかみ、泣かせるこつをこころえている。成り上がり者の栄光と悲惨を描いたこの小説を読んでハマったら、次には『夜はやさし』を読んでみることをおすすめ。しみじみ泣けるはず。(若島正)


響きと怒り
ウィリアム・フォークナー ; 高橋正雄訳 (講談社文芸文庫(上・下))

全国の冊子のあるところ 小説には、頭をすっきりさせてくれるものと、頭をごちゃごちゃにしてくれるものとの二種類がある。フォークナーの小説は後者の代表格。『響きと怒り』は、最初のうちさっぱりわけがわからなくても、とにかく最後まで読み通すこと。そして余力があれば、もう一度最初から読み直すこと。(若島正)


アメリカの息子
リチャード・ライト ; 橋本福夫訳 (ハヤカワ文庫)

全国の冊子のあるところ 最近はさほど読まれないが、かつては黒人文学の金字塔であった作品。そして、ぼくが大学一回生のときに、生まれて初めて英語で最後まで読み切った小説でもある。この小説のせいで、今ぼくはこんな商売をしている。あなたがもしこの小説を読んで、将来どうなろうとも責任を持たないからそのつもりで。(若島正)


ナイン・ストーリーズ
J・D・サリンジャー ; 野崎孝訳 (新潮文庫)

全国の冊子のあるところ サリンジャーはとんでもないテクニシャンである。有名な『ライ麦畑でつかまえて』にしても、芸達者なじいさんが少年に化けたようないやらしさがある。短篇集『ナイン・ストーリーズ』では、なにをさておいても傑作「バナナフィッシュにうってつけの日」を読もう。それこそ憎たらしいほどの超絶技巧だ。(若島正)

[目次に戻る]
Copyright 2003. Kyoto University Library