講演会「今昔物語集の〈構造〉と歴史学」


   講師:西山良平 助教授(京都大学総合人間学部)
   期日:平成8年11月15日(金)13時30分~15時
   会場:京都大学附属図書館AVホール(3階)

要旨

 『今昔物語集』には〈構造〉がある。天竺(インド)・震旦(中国)・本朝が今昔の
「世界の全体」で、その各々の下位分類が「仏法」-「世俗」(あるいは「王法」)で
ある。本朝世俗部の巻二十一~二十五は王朝史で、巻二十三・二十五の兵・強力(ゴウリ
キ)列伝は近年の〈武士〉論の有力な史料群となった。ところが、巻二十六以降はこの
枠組みは解体しつつ、物語は語り続けられるという。さて、鈴鹿本にはその巻二十七
「霊鬼」、巻二十九「悪行」がある。兵・盗賊・霊鬼はすべて「異界」「不可知の世界」
なのだという。そこで、これらを素材に今昔を歴史学的に検討しようと思う。


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