室賀コレクション古地図展の開催にあたって

 

 京都大学附属図書館が1996年度に受入れた室賀信夫氏旧蔵書(室賀コレクション)の整理がほぼ終り、目録の発行が準備されているのを機に、公開展示会「日本の西方・日本の北方−古地図が示す世界認識−」を開催することになりました。
 室賀コレクションは、日本における地図史研究の草分けの一人であり、京都帝国大学助教授(地理学)であった故室賀信夫氏(1907-1982)が、その研究活動において収集された個人コレクションで、古地図と地理学史関係図書が主要部分をなし、とりわけ約1000点におよぶ古地図は、国立歴史博物館および神戸市立博物館所蔵の秋岡コレクションや横浜市立大学所蔵鮎澤コレクションとならぶ貴重なものであります。
 今回の展示会は、「古地図が示す世界認識」を主要テーマとし、古地図約50点を精選、「蝦夷地の地理像と新訂万国全図」「ヨーロッパ製アジア・日本図」「マテオリッチ系・蘭学系世界図」「仏教系世界図の展開」「中国系世界図」の5つのテーマに分け、展示・解説しております。さらに「室賀信夫と古地図研究」のコーナーでは、研究ノートや原稿など十数点を展示いたしました。
 また、展示会の開催期間内に、人文地理学会の1998年度大会(創立50周年記念)がこの京都の地で開かれます。この機会に、「京都大学大学院文学研究科地理学教室」、「地理学教室と古地図コレクション」、「古地図研究の流れ」についても紹介するコーナーを設けております。

 展示会を開催するに当たり、古地図の選定・配置および解説の作成等について、京都大学文学研究科金田章裕教授並びに米家泰作氏(大学院生)には多大なるご尽力を賜り、また、室賀コレクションの受入に当たってご尽力いただいた京都大学総合人間学部松田清教授には、研究ノート等の選択、解説に加えて、記念講演の講師を快くお引き受けいただきました。ここに記して御礼を申し上げます。

    1998年10月

   京都大学附属図書館長     

菊 池 光 造   


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Copyright 1998. Kyoto University Library